2024年01月17日

歯科医らが避難所で口腔ケア指導、断水で入れ歯手入れする方法も・・・高齢者の誤嚥性肺炎防ぐ狙い

 能登半島地震の被災地で、歯科医らでつくる「災害歯科支援チーム」が避難所を巡回し、水不足の環境でも口の中をきれいにするための「口腔ケア」の指導に取り組んでいる。口内での細菌の増殖を抑えることで、高齢者の「誤嚥性肺炎」を防ぐ狙いがある。

 断水に伴い歯磨きができなくなると、口の中で細菌が増えやすくなる。特に高齢者は、細菌や食べ物が誤って気道に入ると誤嚥性肺炎を招く恐れがる。
 
 14日には、石川県歯科医師会の歯科医ら15人が同県穴水町の7か所の避難所で指導に当たった。約180人が身を寄せる「さわやか交流館プルート」の避難所では断水が続いていた。歯科衛生士の西出一美さんが、避難していた女性(94)に「歯磨きはできていますか」などと話しかけ、水がない場合にウェットティシュを使って入れ歯を手入れする方法を教えた。女性は「口の中がすっきりした。気持ちがいいですね」と笑顔を見せた。

 県歯科医師会の江尻重文理事は「避難生活では口のケアが後回しになりがちだが、高齢者の誤嚥性肺炎は命にかかわる。寝る前に歯磨きや入れ歯の手入れをしてほしい」と話した。石川県の要請を受け、日本歯科医師会も、支援チーム派遣の準備を進めている。
                         読売新聞
posted by 鏑木歯科 at 07:58| 鏑木歯科日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする