2024年03月25日

義務教育でも通えない 一時保護中の小中学生「通学率」は1割未満

 ◇全国の児童相談所の実態を調査

 虐待などの理由で2022年度に全国の児童相談所が一時保護した小中学生は延べ約2万8000人で、このうち一時保護中に週4日以上学校に通ったのは1244人にとどまることが、毎日新聞の調査で判明した。通学したいかどうか意向を原則確認しているのは、児相を持つ78自治体のうち約3割の24自治体で、学校で教育を受ける権利が十分に保証されているとは言えない状況が浮かび上がった。

 一時保護は、子供の安全を確保した上で、心身や家庭の状況を把握し、その後の対応を決めることを目的とする。子どもは、児相の一時保護所か委託を受けた施設や里親家庭などで生活する。児童福祉法で原則2か月以内と定められているが、国の調査によると21年度は一時保護件数の14%が2か月を超えた。半年以上になることも珍しくない。その間に学校にいけないという問題がたびたび指摘されていたが、詳しい実態はわかっていなかった。

 毎日新聞は23年11月〜今年1月、児相を設置する78自治体に調査し、全ての自治体から回答を得た(名古屋市のみ一時保護委託の実績は未回答)。試験や修学旅行などの行事の時だけでなく、日常的に通学したかどうかを測るため、、一時保護中に週4日以上通学した小中学生の数を確認した。保護形態別に見ると、22年度に一時保護所から通学したのは延べ1万7500人のうち85人、委託先から通学したのは延べ約1万500人のうち1159人だった(23年10月開設の葛飾区を除く)。

 ただm保護期間が数日にとどまり通学は困難なケースもある。国が22年6〜7月に一時保護を解除された子どもの保護期間を調べたところ、1週間以上は7割程度(73%)。これに準じて1週間以上保護された子が週4日以上通学した割合(通学率)を推計すると、6%だった。保護形態別では、一時保護が15%と差が出た。

 一時保護書から日常的に通学した子供が一人もいなかったのは、8割以上にあたる63自治体。委託先も含めて一人もいなかったのは秋田、富山、宮崎の3県。浜松、神戸、熊本の3市、豊島区(23年2月開設)の計7自治体だった。

 通学するかどうかは子供の意向にもよるが、「希望する子供はおおむね通学できている」と回答したのは、石川、鳥取両県、福岡、金沢、兵庫県明石の3市。中野、港、荒川の3区の計8自治体だった。「進学率」は明石市が58%と最も高く、福岡市が36%と続き、ゼロの地域との差が目立った。

 本人が希望し、親が妨げない場合でも通学が実現しない理由を複数回答で尋ねたところ「送迎の体制が整わないから」が64自治体(82%)で最も多かった。他に「在籍校遠方だから」が37自治体(47%)−−と続いた。

 全国の児相職員の研修を担う「西日本子ども研修センターあかし」の藤林武史センター長は「一時保護所からの通学は、担当エリアが広い児相ほど難しいが、在籍校に通いやすい施設や里親家庭に委託すれば解決できるはずで、進学率6%は極めて好きない印象。自治体の考え方や取り組み姿勢にいい気な差があるのではないか」と話す。

 国は一時保護の通学の制限について、18年の通知で「必要最小限とする」と求めてきた。対応を強化するため、来年度から、通学支援が自治体の努力義務となる見通しだ。
                              毎日新聞
posted by 鏑木歯科 at 09:49| 鏑木歯科日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年03月22日

愛子さま卒業 学習院大

 天皇、皇后両陛下の長女愛子さま(22)が20日、学習院大学文学部を卒業し、宮内庁を通じて、心境を文書で公表された。能登半島地震の犠牲者への哀悼の意と遺族らへのお見舞いの生酛を示したうえで、大学生活の思い出や今後の抱負をつづられた。

 学生生活「一生の思い出」

 愛子さまは冒頭、石川県能登地方の現状に「胸が痛みます」と明かされた。「一日も早く平穏な日常が戻り、復旧・復興が進んでいくことを切に願っています」と続け、卒業にあたって大学関係者や友人、両陛下に「心からの感謝をお伝えしたい」と記された。
 コロナ禍が明け、今年度から通学できるようになり、当たり前だったことが「いかに尊いもの」か実感されたという。友人と一緒に授業を受け、じかに話して笑いあい、学内の様々な場所を訪れたことは「忘れることのできない一生の思い出となりました」と振り変えられた。
 中世を代表する女流歌人・式子内親王とその和歌を研究した卒業論文は「学業の集大成」として取り組まれたという。

 4月からは日本赤十字社本社(東京)で嘱託職員として勤務される。「少しでも社会のお役に立てるよう、公務と仕事の両立に努めていきたい」と結ばれた。

 愛子さまは20日、東京・目白の学習院大で卒業式に出席された。午前9時20分ごろ、桜色の振袖と紺のはかま姿で登校し、報道陣に対し、「たくさんの新しい学びを得て、充実した4年間を過ごすことができました」と笑顔で述べられた。
                      読売新聞
posted by 鏑木歯科 at 09:41| 鏑木歯科日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年03月15日

コロナ定期接種、7000円に 24年度、65歳以上高齢者ら

 65歳以上の高齢者らを対象に2024年度から始まる新型コロナウイルスワクチンの定期接種を巡り、厚生労働省は15日、自己負担額7千円程度になるよう費用を助成すると発表した。厚労省は「負担が急激に増えないように検討した」と理由を説明。定期接種の対象者は3600万人程度と想定し、対象外の人は原則自費で任意接種となる。

厚労省によると、各メーカーから非公開で聴取した希望価格を基に、ワクチン代を「1万1600円程度」と算出。医療者の手技料を含む接種費用は「1万5300円程度」とし、超過分の8300円を市町村に支給する。

 新型コロナワクチンは3月末まで「特例臨時接種」として無料で打てるが、4月以降は65歳以上の高齢者らを対象に年1回秋冬に打つ定期接種となり、自己負担が生じることになっていた。

 日本では21年2月に新型コロナワクチンの接種が始まった。首相官邸によると、今月12日公表時点の累計接種回数は約4億3500万回。23年秋以降の接種率は22.3%となっている。
                              共同通信
posted by 鏑木歯科 at 15:31| 鏑木歯科日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする