天皇、皇后両陛下の長女愛子さま(22)が20日、学習院大学文学部を卒業し、宮内庁を通じて、心境を文書で公表された。能登半島地震の犠牲者への哀悼の意と遺族らへのお見舞いの生酛を示したうえで、大学生活の思い出や今後の抱負をつづられた。
学生生活「一生の思い出」
愛子さまは冒頭、石川県能登地方の現状に「胸が痛みます」と明かされた。「一日も早く平穏な日常が戻り、復旧・復興が進んでいくことを切に願っています」と続け、卒業にあたって大学関係者や友人、両陛下に「心からの感謝をお伝えしたい」と記された。
コロナ禍が明け、今年度から通学できるようになり、当たり前だったことが「いかに尊いもの」か実感されたという。友人と一緒に授業を受け、じかに話して笑いあい、学内の様々な場所を訪れたことは「忘れることのできない一生の思い出となりました」と振り変えられた。
中世を代表する女流歌人・式子内親王とその和歌を研究した卒業論文は「学業の集大成」として取り組まれたという。
4月からは日本赤十字社本社(東京)で嘱託職員として勤務される。「少しでも社会のお役に立てるよう、公務と仕事の両立に努めていきたい」と結ばれた。
愛子さまは20日、東京・目白の学習院大で卒業式に出席された。午前9時20分ごろ、桜色の振袖と紺のはかま姿で登校し、報道陣に対し、「たくさんの新しい学びを得て、充実した4年間を過ごすことができました」と笑顔で述べられた。
読売新聞