2024年06月12日

ジェンダー平等118位、G7最低 男女格差の解消、停滞続く日本

 世界経済フォーラム(WEF)は12日、世界の男女格差の状況をまとめた2024年版「ジェンダーギャップ報告書」を発表した。日本は調査対象となった146カ国のうち118位で、前年の125位からは改善したが、主要7カ国(G7)では最下位だった。

 報告書は教育・健康・政治・経済の4分野で、男女平等の度合いを分析。男女が完全に平等な状態を100%とした場合、世界全体での達成率は68.5%で、前年から0.1ポイント改善した。経済分野が改善政治分野は停滞。政治分野は停滞。WEFGは今のペースだと、完全な男女平等の達成には134年かかると試算している。

 日本の達成率は66.3%で前年から1.6ポイント上乗せした。しかし、G7では87位のイタリアを下回る最下位。対象国数は異なるが、06年に報告書が始まって以降、日本の順位は下落傾向にある。達成率は横ばいであることから、ジェンダー平等の取り組みを進める他国に取り残されているのが実情だ。
                               朝日新聞
posted by 鏑木歯科 at 10:21| 鏑木歯科日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年06月11日

政府の「骨太の方針」原案が判明 賃上げとリスキングを後押し

 政府が6月下旬に閣議決定する「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」の原案が判明した。デフレからの完全脱却に向けて「政策を総動員して賃上げを後押しする」と強調。リスキング(学び直し)の促進など労働市場改革を進めるため、「国民会議」の開催を検討する。

 原案は大手企業を中心に33年ぶりの高水準の賃上げが実現したことに触れ、「デフレから完全に脱却し、成長型の経済を実現させる千載一遇の歴史的チャンスを迎えている」との認識を示した。その上で「日本経済を成長型の新たなステージへと移行させていくことが、経済財政運営の最重要課題」と位置づけ、「賃上げを起点とした所得と生産性の向上」がカギになると強調した。

 物価高を上回る賃上げを定着させるため、国が決める公定価格で運営する医療機関や介護施設の賃上げを引き続き支援するほか、政府が昨夏示した「最低賃金の全国平均時給を2030年代半ばまでに1500円とする」目標についても、より早い達成を掲げた。企業の自動化・省力化投資などを支援して労働生産性の向上に取り組む。

 政府は、労働者の仕事を成長分野へ円滑に移すことが賃上げへのカギとみる。そのため、リスキングによる能力向上の支援を重視。産学が連携して最先端知識を身に付ける新プログラムを立ち上げ、25年度中に3千人の参加を目指す。海外のように仕事内容に応じて賃金が決まる「職務給」の導入も広げ、「雇用政策の方向性を、雇用維持から成長分野への労働移動の円滑化へとシフトする」と明記した。こうした労働市場改革を進めるため国民会議を開催するという。
                           朝日新聞
posted by 鏑木歯科 at 10:29| 鏑木歯科日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

奥歯失うと認知症リスク増加か 九州大の研究グループ

 奥歯のかみ合わせが失われるとアルツハイマー型認知症の発症リスクが高まるという研究結果を、九州大の研究グループがまとめた。2040年に恒例の認知症患者が584万人になるとの推測もある中、研究グループは奥歯のかみ合わせの維持が認知症予防につながると指摘している。
 4〜10日は「歯と口の健康週間」。

  九州大大学院歯学研究院 鮎川保則教授.png

 九州大大学院歯学研究院の鮎川保則教授(歯科補綴学)らは、複数自治体が参加した健康関連データベースから、17年4月〜20年3月のレセプト(診療報酬明細書)を分析。65歳以上の約2万2000人について、奥歯のかみ合わせがそろった個所の数と、アルツハイマー型認知症の診断時期を照らし合わせた。

 その結果、奥歯のかみ合わせがすべてそろっている人に比べ、歯の欠損でかみ合わせが一部失われた人は、認知症の症状が1.34倍表れやすかった。前市も含めてかみ合わせが全くない人だと1.54倍高かった。

 鮎川教授によると、食べ物を細かくかみ砕く能力は、奥歯を1っ本失うと半減し、総入れ歯では通常の3割程度に低下する。

 今回の研究で奥歯の喪失と認知症の進行との因果関係が特定されたわけではないが、鮎川教授は奥歯の喪失により▽脳血流の減少▽栄養状態の低下▽会話困難や自信喪失による社会活動の低下ーーが進み、認知症の進行リスクが高まるとみている。研究結果は今年1月発行のアルツハイマー病に関する専門誌に掲載された。

 鮎川教授は「定期検診や口腔ケアで自分の歯を大切にし、もし失っても入れ歯やインプラントなどでかみ合わせを回復してほしい」と話している。                            毎日新聞
posted by 鏑木歯科 at 08:54| 鏑木歯科日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする