
1日の就任後、首相が中国首脳と会談するのは初めて。会談の冒頭、「日中両国は戦略的互恵関係を包括的に推進し、建設的かつ安定的な関係を構築するという大きな方向性を共有している」と語った。日本外務省によると、具体的な成果を出すため、双方が事務局に指示を出すことで一致したという。
会談では、東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出を巡り、中国が続けている日本産水産物の禁輸措置についても協議。首相は、二中両政府が9月に全面禁輸の緩和で合意したことを受け、早期に禁輸措置を撤廃するよう中国側に求めた。
初の日中首脳会談に臨んだ石破首相は、中国の李強首相に「ニーハオ」と小声であいさつしながら歩み寄って握手したが、表情は硬めで笑顔はなかった。同席した外務省幹部は「会談はピリッとした雰囲気で、お互いが問題を指摘するため緊張が走っていたが、それでもいろんな課題について率直な意見交換ができた」と振り返る。
朝日新聞