2024年12月07日

食品高騰の影、家計支出の減少続く 「エンゲル係数」39年ぶり水準

 総務省が6日に発表した10月の家計調査によると、2人以上の世帯が使ったお金は平均30万5819円で、物価変動の影響を除いた実質では前年同月より1.3%減った。支出に占める食費の割合を示す「エンゲル係数」は39年前の数値近くまで上昇。身近な食べ物の値上がりが家計にのしかかり、消費が細っている。

  エンゲル係数:家計の消費支出に占める食費の比率。
         「食費÷消費支出×100」
         エンゲル係数が大きいほど、食費の負担率が重いことを意味する。

 実質の支出額の前年割れは、これで3か月連続となる。使い道を見ると、学校や塾にかかる教育関連が14%減り、外壁の工事などの住居関連も10.7%減った。気温が高めだったことも影響し、コートやセーターといった被服・履物も13.7%の大幅減。野菜や果物の購入も減り、牛肉や豚肉を値ごろ感のある鶏肉に切り替える傾向も続く。総務省統計局は「家計の節約志向が表れている」と見る。

 背景にあるのは、身近な食べ物の高騰だ。10月の消費者物価指数は、生鮮食品も含めた食料が前年同月より3.5%上昇し、伸び率も前月より拡大した。過去最大の6割近い値上がりとなったもめに加え、なべ料理に使われる白菜や、冬に需要が増えるチョコレートなどが高騰したことも、家計の負担感に拍車をかけたとみられる。
                              朝日新聞
posted by 鏑木歯科 at 08:25| 鏑木歯科日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする