新型コロナとインフルエンザの同時流行が心配される中、経済活動への影響を抑えながら感染対策を進め、医療現場の崩壊を防ぐのが狙いだ。
医療現場の負荷の大きさを目安に、新たに感染レベルを4段階に分類する。発熱外来や救急外来で対応できないほど患者が増えて、現場が機能不全に陥る状態を避けるため、都道府県知事が病床使用率などを参考に判断する。
医療現場のひっ迫が高まる「レベル3」になると都道府県知事が「対策強化宣言」を出し、人込みへの外出や大人数の会食を控えるよう要請する。さらに感染が広がり、外来医療全体が機能不全に陥る「レベル4」に近づくと「医療非常事態宣言」を出し、大幅な出勤の抑制、旅行や帰省の自粛、イベントの延期など、要請の範囲を広げる。
ただし、いずれの場合でも飲食店の営業自粛や学校の休校は求めず、強制力はない。後藤茂之・新型コロナ担当大臣は「社会経済活動を維持しながら、高齢者らを守ることに重点を置いて感染拡大防止策を講じる」と述べた。
昨冬の「第6波」では、「まん延防止等重点措置」が36都道府県に適用されたが、ワクチンに普及で重症化率は抑制できた。感染も家庭で広がるケースが増え、飲食店の時短を求める意義も薄れた。第7波が訪れた今夏は行動制限には踏み切らなかった。
朝日新聞
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