感染症法では感染力などに応じて1=5類のほか、新型コロナが指定されている「新型インフルエンザ等感染症」の類型がある。新型コロナは患者隔離などの強制的な措置が可能で、「2類相当」とされるが1類並みの強い措置もある。
東京都が9日の厚労省の専門家組織「アドバイザリーボード(AB)」で示した資料によると、今夏の第7波の感染者の死亡率は0.09%だった。デルタ株が主流だった昨年夏の第5波(0.41%)、オミクロン株に入れ替わった今年初めの第6波(0.14%)よりも低下した。ワクチン接種が進んだことに加え、自然感染による免疫を持つ人が増え、治療法も増えてきたことが背景にあるとみられる。症状の重さは季節性インフルエンザに近づいているとの見方もある。
臨時国会で審議中の感染症法改正案には、衆院段階で与野党の修正協議により新型コロナの類型見直しを「速やかに検討」するとした付則が加えられた。改正感染症法は12月上旬にも成立する見通しで、厚労省幹部は「成立後すぐ(検討を)始める」としている。
加藤勝信厚労相は4にち、BSフジの番組で「どうなれば5類、あるいはそれ以下になるのか、専門家に議論してもらい、(国民に)納得してもらうことが大事だ」と述べた。
厚労省は既に一部の感染症専門家らと議論を始めており、症状の重さなどの評価をまとめたうえで、ABなどに示す。5類などにおこうする時期は、感染状況を見極めながら判断するため、年明け以降になりそうだ。
毎日新聞
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