厚生労働省の「死亡診断書マニュアル」は死因としての「老衰」を「高齢者でほかに記載すべき死亡の原因がない、いわゆる自然死の場合にのみ用いる」と定義している
老衰は2022年の日本人の死因第3位。この年は17万9524人が亡くなっている。そのうち女性が12万9561人と約72%を占め、がんなどの「悪性新生物」に次ぐ女性の死因2位となっている。
かつては死亡診断書に「心不全」や「呼吸不全」と記載されるケースも多かったが、世界保健機関(WHO)が定めた現死因別選択ルールにより、1995年1月以降、多くの人が終末期に迎える心不全などの状態は死因として記載しない流れになり、老衰が選択されるケースも増えた。
日本人は老衰の定義にもある「自然死」に「人生を全うする」との意味を重ねる人も多い。福田医院の福田伴男院長は「ご遺族と相談の上ですが、明らかな原因がない場合、老衰とすることもあります」と話した。
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