「日本の台湾に対する重大な『名分をただす措置』だ」
18日付の台湾主要紙「自由時報」は1面トップで一報を伝え、「遅れてきた正義」として歓迎した。
日本の戸籍制度では、外国人が日本国籍を取得した際の戸籍には出身国を記載。日本人と外国人が結婚した場合、日本人の戸籍の情報欄に配偶者の名前や国籍が記載される。台湾出身者については、1964年の通達で国籍は「中国」と表記されるとされ、72年の日中国交正常化に伴う台湾との断交後も変わらなかった。しかし今回、法務省が国籍卵を「国籍・地域」の表記卵と改めると発表。これにより「台湾」との記載が可能になる。
「悲願が達成された。心がすっきりした」
2016年から24年8月まで台北駐日経済文化代表処代表(駐日大使に相当)を務めた謝長廷氏(78)=総統府顧問=は安どの表情を浮かべた。民進党主席(党首)や行政院長(首相に相当)を歴任した重鎮で流ちょうな日本語を使い、日本にも幅広い人脈を持つ。
代表在任中、多くの在日台湾人から戸籍に「台湾」と書けるようにしてほしい、なぜ改善されないのかとの要望を受けたという。自身も72年に京都大学に留学した際に外国人登録で「中国」と書かざるを得ず、不愉快さを覚えたと語る。
台湾・政治大の調査によると、主要な世論調査で「私は台湾人」と考える人は09年以降一貫して半数を超え、「中国人」と考える人は5%未満だ。謝氏は「(国籍の表記は)自身の尊厳にかかわることだ」と強調する。
その一方で日本を含む多くの国が台湾を国として認めていない国際政治の現実もある。謝氏は中国を刺激しないよう表立った動きを避けながら、台湾に理解の深い国会議員らと情報交換をしたという。
日オウム庄野井発表を受け、ネット交流サービス(SNS)でも台湾人とみられるユーザーから「(日本の役所で)『台湾』の表記が拒否され、どうしても納得できなかった。ようやく<実現>した」と喜ぶ投稿が相次いだ。
一方、中国外務省の鄭嘉民副報道局長は17日の記者会見で、台湾問題は純粋な中国の内政との認識を示したうえで、「言行を慎むべきだ」と日本を批判した。これに対し鈴木馨祐法相は18日、すでに12年からの日本に滞在する外国人向けの住民票や在留カードでは「国籍・地域欄」が導入されていたと指摘し、「日本の内政の判断だ」と語った。
毎日新聞
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